緩和ケアに携わる看護師のやりがいとは

看護師の仕事の中でも、緩和ケアは最後に人を看取ることになるため、精神的に追い込まれやすいですよね。しかし、そんな緩和ケアでしか体験できないやりがいがあります。緩和ケアを行う場合は、そのやりがいを意識しながら働くことで、看護師として一歩成長できることは間違いありません。
残された時間に対して、前向きに過ごしている患者さんもいれば、自棄になりかけている患者さんもいます。そうした患者さん一人ひとりに触れることで、人との繋がりを再認識し、看護師としてだけでなく一人の人間として成長できる環境に身を置けるのです。看護師にできることはそう多くない中、緩和ケアの仕事ではいかに患者さんと触れ合うかが大切になってきます。

特に緩和ケアの看護師が気を遣うのは、患者さんの家族関係でしょう。自分の子供に迷惑をかけたくないという思いから、入院後子供との時間をあまり取らない人もいます。もちろん、最期の時間をどう使うかは患者さん自身で決めるべきですが、穏やかな時間を過ごすためにも家族の間を取り持つことも、緩和ケアにおける看護師の役割といえるでしょう。
また、緩和ケアを受けている患者さんの多くは、今までできていたことができなくなっています。髪を洗ったり、少し歩いたりと、億劫になりがちな今までの行動を、もう一度してもらうことで気力も回復します。看護師のやりがいは、患者さんの気持ちがもう一度前向きになるようケアをしたり、穏やかな時間を過ごせるよう配慮したりすることにあるのです。